ソフトバンク、新たな一歩を踏み出す

1980年代始めに始まった、アメリカ・レーガン大統領のレーガノミクス。

 

この要点は、減税によって可処分所得を増やし、規制緩和によって企業活動を自由にし、ドル高にして海外からも資金を集め、軍拡によって政府も財政投資を行う。

 

…というものであった。

 

減税と投資が同時に行われたわけだから、景気が良くならないわけがない。

 

なのでレーガノミクスは世界の流行になった。

 

その流れで日本でも、1985年に三公社五現業の民営化が始まり、新規参入を認める自由化も始まった。

 

塩やタバコを専売していた専売公社はJTとなり、塩やタバコの販売は自由化された。

 

日本国有鉄道はJRとなり、6つの会社に分割されて民営化した。

 

そして通信や電話事業を独占していた電電公社はNTTとなり、通信事業も自由化されて、第二電電、日本テレコム、など新しい電話会社がいろいろ出来た。

 

1981年に創業したソフトバンクは、このころはまだただのパソコンソフトの卸であり、パソコン関連雑誌の出版社に過ぎなかったが、ここで新しい事業展開を始めることになる。

 

それが世界初のLCRシステムと呼ばれる、NCC-BOXの共同開発だ。

 


無料LCRでロイヤルティー収入を受け取る

パソコンソフトの卸売りと出版で成功し、データベース事業で失敗して負債を抱えたソフトバンク。

 

しかし三公社五現業の民営化で孫正義氏は新たなチャンスをつかむ。

 

それがNCC-BOXという機械の発明だ。

 

NCC-BOXとは簡単に言うと、自動的に電話回線を切り替える機械である。

 

当時の日本の電話事情は、NTTが独占していたところに、新たに3つの電話会社が誕生して、激しい通話料の値下げ合戦が行われていた。

 

それぞれに特徴をだし、自社のサービスが安いというCMがテレビでドンドン流されていた。

 

ただそこで問題になるのが、一々調べて安い電話会社を使うのが面倒なことである。

 

当時の電話料金というのは、市内通話と市外通話でかなりの料金差があって、市外電話を多用する企業は、とにかく安い電話料金で電話をかけたい。

 

ところがNTTと新電電では、かける地域によって、どちらが安いかはまちまちだった。

 

そこで孫正義氏は、これを自動で切り替えられる装置を開発したわけだ。

 

ここまでなら普通の発明話で終わるところであるが、ここからが孫氏の非凡なところである。

 

というのも孫氏は発明したNCC-BOXを、なんと中小企業に無料で配って設置したのだ!そしてその代わりにソフトバンクでは、新電電側からロイヤリティを受け取るという形にして利益を出すことに成功した。

 

これによって年間20億円の収入が生まれ、10億円の負債も問題にならなくなったという。

 

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