九州の名門校から世界有数の名門校へ
孫正義氏の目の付け所に注目して、孫正義氏のビジネスについて再検討してみよう。
孫正義氏は高校を中退しアメリカに渡る。
中退したと言っても、もちろん頭が悪かったわけではない。
というのも通っていた高校は九州の名門久留米大附設で超進学校であったからだ。
九州というと鹿児島ラ・サールが有名だけど九州のみならず西日本全域から頭の良い奴が集まってくる学校らしい。
元ライブドア社長のホリエモン(堀江貴文氏)もこの高校から東大へ進学した卒業生で、弁護士の本村健太郎氏(東大)ジャーナリストの鳥越俊太郎氏(京大)もこの学校出身。
元々男子校で、男臭いバンカラなイメージも持つ学校らしい。
しかし孫正義氏はこの学校では飽きたらず、夏休みを利用してアメリカ語学留学に出かけ、翌年春にはもう高校を辞めてアメリカに渡ってしまう。
思い立ったら即行動、というタイプらしいね。
アメリカの高校では大学進学資格を取ることを第1とし、進学資格が取れたら高校は3週間後にスパッと辞めてしまう。
そうして大学に進学するのであるが、3年次にはカリフォルニア大バークレー校(UCバークレー)に編入を果たす。
コンピューター工学のメッカ、UCバークレーに学ぶ
九州の超名門高校を中退してアメリカに渡った孫正義氏。
アメリカに渡って高卒資格を取得して大学に進学し、さらにカリフォルニア大バークレー校への編入を果たす。
このカリフォルニア大バークレーというと、実はものすごい大学で、大学ランキングの常連である。
UCバークレーはノーベル賞学者を40人以上も排出しており、科学や経済学で名をなす超名門州立大学である。
特に情報工学(コンピューター工学)では世界のトップを走っている大学である。
孫正義氏はこのUCバークレー経済学部・在学中に、自動翻訳機のアイデアを思いつき、学内の先端研究者の協力を得て、試作品を完成させる。
それを夏休みで日本に帰国した際、シャープへ持ち込んで1億円の出資を受け、アメリカでソフトウエア会社を立ち上げる。
経済学を先行しつつ発明に取り組んだ理由は、事業資金を貯めるには発明が一番手っ取り早いと考えたからだというが、この行動力というのは凄いね。
目的達成のためには、何をすれば一番速いかということを考え、そのためのアイデアをひねり出す。
これがどうも孫正義という人のスタイルらしい。
アメリカで起こした会社は従業員30人ほどの会社であったらしいが、日本でブームが下火になりつつあったインベーダーゲーム機械を輸入し、それをアメリカで転売したりしていたという。
孫正義氏も、今で言う海外せどりで稼いでいたわけだ。
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